PLASTITE®ファスナーは、現在多用されているエンジニアリングプラスチックが登場する以前に当社が開発したプラスチック用スレッドフォーミングファスナーです。その後プラスチック業界において合金樹脂や混合樹脂等が開発されたことにより、スレッドフォーミングファスナーにもより多くの機能が要求されるようになりました。その要求に応えるために当社の技術チームが開発した製品がREMFORM® II™スレッドフォーミングファスナーで、今日の高度な組立部品において一般的な様々な最新のポリマー材料に対応するように設計されています。

REMFORM® II™ファスナーは、自動車内装や電子機器をはじめとする様々な消費者向け製品などを構成する多種多様なプラスチック製部品の組立てに使用されています。

REMFORM® II™ファスナーの特徴 と特性

特徴

  • 真円形状の軸断面
  • 広いねじ山ピッチ
  • 左右非対称のねじ山形状
  • 凹面形状の遊び側フランク

特性

材質:

  • 低~中炭素鋼 (最低0.18 C) 、
  • ステンレス鋼( 410、430、302、304、316、A2)も可。北米では302、欧州ではA2が一般的

熱処理:

  • 調質33-39 HRC(327-382HV)を推奨、但し用途によってより低い硬度でも可
  • 浸炭は任意

利点

半径方向応力の低減:

めねじ成形時に発生しボス破壊を誘発する半径方向応力を軽減するため、REMFORM® II™ファスナーのねじ山の頂きは独自の丸みを帯びた形状を採用し、従来のプラスチック用ファスナーで使用されているねじ山頂部の鋭利な端面により発生する応力を軽減します。一般的にファスナーを締め付ける場合、軸方向の締め付け荷重のほぼ全てがおねじの圧力フランクと対向するめねじのフランクに作用します。急勾配の圧力フランクは締め付け荷重のほとんどを軸方向に伝達し、半径方向に伝達される締付け荷重を低減することによりボス破壊リスクを最小限に抑えます。

Unique Radius Flank™ ねじ山形状:

(ユニーク ラディアス フランク)

REMFORM II Radius Flank Profile - Japanese

REMFORM® II™ファスナーは、左図に示すように、左右非対称のUnique Radius Flank™ ねじ山形状を採用しています。相手材へのめねじ成形性能に最も影響を与えるのが遊び側フランクの形状です。緩勾配で凹面の遊び側フランク形状は、プラスチック材料の効率的な変位と移動を促進します。座面に対向する急勾配の圧力側フランクは、耐引張荷重を最大化するように設計され、さらに、耐引き抜き性能を向上させると同時に効率的に軸力を発生させる為に微妙な凸面形状で設計されています。また、圧力側フランクと成形されためねじのフランク面との間の優れた材料接触によりめねじせん断に対する抵抗力が高くなります。破壊モードとしておねじ破断が望ましいアプリケーションでは、REMFORM® II™ファスナーの高いねじり強度が高い破断トルクと耐振動緩み性を保証します。このユニークなねじ山形状とその狭い先端角度が、極めて低いねじ込みトルクでめねじ成形を可能にします。また、丸みを帯びたねじ山頂きが半径方向応力によるボス破壊リスクを最小限に抑えます。

    デザインバリエーション:

    全尖り先のねじ先形状:下穴を素早く捉えたい、下穴と通し穴がズレている、または下穴へのアクセスが困難なアプリケーションに最適な形状となっています。

    採用事例: REMFORM® IIファスナーは、自動車・玩具・家具・携帯電話・フィットネス機器・プリンター/コピー機・ガーデニング機器など、数えきれないほどの製品の組み立てに使用されています。

    詳しくは、REMFORM®II™の資料をダウンロードしてください