注記: これは旧製品です。現在は、後継品の POWERLOK® II™ ファスナーを提供しています。

POWERLOK® のロッキング性能はIFI (工業ファスナー研究協会/米国)のプリベリングトルク型ロッキングスクリューの性能要件と同等又は上回っています。そして、複数回の脱着によりそのロッキング性能を喪失することはありません。

アプリケーション - すでに自動車やその他の大量生産品の組み立て工程で使用されています。 POWERLOK® ファスナーは、通常のねじ穴を使用して組み立て/分解を繰り返しても信頼性の高い耐振動ゆるみ性能が要求されるあらゆる部位に使用できます。さらに延性の高い金属製相手材の下穴にも使用できます。

最小コストでより優れた締結

  • 向上したロッキング性能
  • 継続的なロッキング作用
  • 高温環境耐性
  • 再使用可能
  • 特殊なタップ不要
  • ナイロングリップ剤や接着剤などの追加のロック材料が不要

向上したロッキング性能 - POWERLOK®スレッドロッキングファスナー は、60°/30°の複合ねじ山角と TRILOBULAR® 形状の軸断面構造を組み合わせることで高いロック性能を実現した、数あるロッキングファスナーのなかでも独創的な製品です。この設計の機械的なメリットは、ロック作用がねじ山頂部、すなわちねじ軸部のトルクアーム半径のもっとも外側で発生するという点です。他のロッキングファスナーのロック作用は、ねじ山のフランク面上、場合によっては谷部のより小さいトルクアーム半径で発生します。POWERLOK®ファスナーのねじ山は、同サイズのマシンねじと比べて外径がやや大きいため、ファスナーの耐剪断性能が向上しています。また、POWERLOK®ファスナー軸部の三つのローブ(突出部)はねじ穴の中央に位置するため、軸力が発生すると30° のねじ山の頂が弾性的にたわみます。これはスプリングワッシャーの動作に似ています。

継続的なロッキング作用 - POWERLOK® ファスナーでは、ロッキング作用を持つねじ山がファスナーの軸方向長さ全体にわたっているため、着座していなくても完全ねじ部のすべての位置でロッキング作用が発生します。従って、POWERLOK® ファスナーは非常に優れた調整ねじとしても使用されています。また、そのロッキング作用は締結時点で発生する為、化学的なロック剤のように反応や硬化時間は不要です。

高温環境耐性 - POWERLOK® ファスナーは高温環境下でもそのロッキング作用や性能が低下することはありません。 多くのロッキングスクリューで使用されてい非金属製ケミカル剤等では、100℃ 以上の温度環境では発生した力の殆ど又は全てが失われるか時間とともに低下します。 全金属製のPOWERLOK® ファスナーは、たとえ使用部位の温度環境が100℃ 以上であっても、その影響を全く受けません。

再使用可能 - POWERLOK® ファスナーにかかる軸力が大きくなると、ねじ山のフランク面同士の接触面積も増加するので、単位面積当たりの圧力が一定に留まる傾向があります。これは焼き付きや摩滅を減らす上で重要な要因です。 つまり、TRILOBULAR® の突出部の摩擦作用と合わせて、ねじ込みとねじ戻しを繰り返しても継続的にロック効果が得られます。
ロック性能 - プリヴェイリングトルク型ロッキングスクリュー規格である 米国のIFI 524 の性能要件に適合するか、それを上回ります。 ご依頼に応じて振動試験データを提供します。但し、実際の性能は、表面処理の潤滑性と相手材の状態によって異なります。

特殊なタップ不要 - 通常の6H規格のめねじに使用できるので、追加の時間・コストはかかりません。

標準のワイヤー素材 - 1022、10B21、または 4037 グレードのスティールワイヤーを標準材料とし、 引張強度と靱性の最適な組み合わせを持つように焼き入れと焼き戻しを行います。引張強度またはねじり強さは、マシンねじの 2 倍を超えることが可能です。ファスナーは、幅広いアプリケーションの要件に合わせた強度区分で製造できますが、多くの場合強度区分 10.9 が推奨されます。表面処理は指定の仕様で行うことができます。

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