マスタング マッハE は、マスタングシリーズのスポーツ性、クロスオーバーの実用性、および電気自動車の環境上の利点を融合したフォードのバッテリー電気自動車(BEV)です。フォードはその組立てにTAPTITE PRO® スレッドローリングファスナーを使用することで、製造効率、コスト削減、および優れた締結品質とアース性能を確保しています。

TAPTITE PRO®ファスナーはマッハ Eの組立ての効率化にどのように役立っているのでしょうか?

マスタング マッハEのバッテリートレイの固定にはTAPTITE PRO®ファスナーが使用されています。このファスナーは、アースが必要な様々な用途において、従来のマシンねじよりも優れたアース性能を発揮することが証明されています。 TAPTITE PRO®スレッドローリングファスナーは相手材にねじ込まれる時に自らのおねじでめねじを成形します。このユニークなプロセスにより、「手袋を嵌めた手」のように、おねじとめねじの金属同士の直接接触による導通が確保されます。米国のElement Materials Technology社(A2LA認定試験所)が2020年に実施した独自試験ではTAPTITE PRO®スレッドローリングファスナーは、従来のマシンねじと比較して、電圧降下を60%低減しその安定性を80%向上させることが明らかになりました。(当該試験報告書の詳細については、taptite.com/groundingreport をご覧ください。)

マスタング・マッハEのような最新の電気自動車ではあらゆるシステムの効率性が最も重要であり、すべての電気部品は最大限の安定性と信頼性が必要です。競争の激しい市場において、フォードはTAPTITE PRO®スレッドローリングファスナーの性能を信頼し、マスタング・マッハEや他の多くの製品ラインの車両に求められる優れたアース性能を実現しています。

フォードによるICEと同程度のBEVコスト実現にTAPTITE PRO®ファスナーが貢献

性能を最大化しながらコストをコントロールすることは全ての自動車メーカーにとって微妙なバランスの上に成り立っています。電気自動車という新しいカテゴリーを開発・テスト・製造するためのコストは利益を圧迫し、多くの自動車メーカーがBEVの発売を遅らせたり、価格を上げたりすることにつながっています。自動車メーカーは、BEVをICE(内燃機関)車と同等のコストにすることができるツールを探してきました。TAPTITE®製品は、50年以上にわたって組立てコストを最大85%削減しており*、TAPTITE®ファスナーは、重要なアセンブリにおけるコスト削減と性能において長年フォード規格として採用されてきました。

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米国自動車研究協会(USCAR)は、「USCAR FAS 1005 – 鋳造後の鋳抜き穴へのスレッドフォーミングファスナーの適用による機械加工の排除」と題する報告書の中で、スレッドフォーミングファスナーが北米で一般的に採用された場合、生産台数16百万台・ファスナー使用500本/台・コスト削減平均$0.08/ファスナーと見積もると「自動車メーカーにとっては年間合計で640万ドルのコスト節約」となることを明らかにしました。

ICE車のコスト削減の為にフォードは従来よりTAPTITE PRO® スレッドローリングファスナーを自社規格部品として使用していたため、同じコスト削減効果をマッハ Eに導入し自動車メーカーにとっての至上命題であるBEVのコストパリティを実現することは当然のことでした。

TAPTITE PRO® スレッドローリングファスナーは、マスタング・マッハEがEV性能の水準を引き上げた一つの方法です。TAPTITE PRO® ファスナーが提供するその先進性とコスト削減効果により、フォードのチームは画期的な EV 製品を設計・エンジニアリングし、電気モビリティの次の章の舞台を整えることができたのです。

*: 当社のBig 85ワークシート(taptite.com)に基づく。