問題

ヘッジトリマーのブレードは、時間の経過や使用回数の増加とともにゆるんでいました。カッターブレードの保持バーは、5本のマシンねじと対応するナットで固定用バーに取り付けられていました。 締結後ナットはゆるみ防止のためにかしめられ、カッターバーが往復運動できるように、固定バーと保持バーの間に間隔を維持するワッシャーが配置されていました。

しかし、時間の経過とともにトリマーの継続的な振動によって、マシンねじとかしめたナットによる締結部にゆるみが発生していました。 これによりブレードが遊離し、効率的にカットできなくなる、という問題が発生していました。

また、トリマーのブレードを研磨するには、ねじとナットを取り外す必要がありました。かしめたナットはいったん取り外すとそのロック機能をほぼ失います。そのため、再度組み立てを行った後は、トリマーのブレードが振動によってさらに早くゆるむようになりました。

解決策

トリマーのブレードアセンブリを再設計し、トリマーのスチール製の固定バーに下穴を5つあけてTAPTITE® スレッドローリングファスナーを直接ねじ込むようにしました。自らめねじ成形を行う TAPTITE® ファスナーに備わったロック機能により、マシンねじとナットの組み合わせによる以前の設計に存在した振動の問題が排除されました。その結果、今では製品は期待どおりに機能し、長期間にわたって効率のよいカット性能を維持するようになりました。

常に振動にさらされるヘッジトリマーブレードは、TAPTITE®スレッドローリングファスナーの最適なアプリケーションの一例です。TAPTITE®ファスナーの戻しトルクと緩み方向のプリベリングトルクは、締結後にナットをかしめたマシンねじより大きく安定しています。これにより、このメーカーの振動によるゆるみの問題が解決しました。

ただし、製品に対するメリットはこれだけに留まりませんでした。改良された設計では、TAPTITE® ファスナーが固定/保持バーにめねじを成形するため、ナットは必要ありません。これにより、ナットをかしめる以前の組み立て方法も完全に不要になりました。お客様は、必要な部品数を減らし、組み立て時間を短縮して、コストの大幅な削減を実現しました。

ブレードのメンテナンス終了後の再取り付けにおいても、TAPTITE® ファスナーはそのロック機能を失うことがないので、ブレードの研磨処理が容易になり、さらにヘッジトリマーの使用寿命も長くなります。